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開催日時“アメリカ” インスタレーション 2008
展覧会について NY在住作家・播磨みどりの国内では2年振りとなる個展。 |
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何より異国で物理的なそして心理的な距離の下、「United States」 でない「America」という言葉を目にし、その距離感に覚えがあった。 「アメリカ」は私にとって長い間遠い外国であり、現在は生活の場であ る。自分にとって「中でもない外でもない旅先のある地点」からアメリ カを想った時に、複雑で混乱した形の自分の中のアメリカが立ち現れた。 私の生まれ育った日本は戦後、政治的、経済的、文化的にその多くを アメリカに追うことで民主化を図り、アメリカという概念は理想化され た形で、人々のライフスタイルを始め、価値観や美意識等にまで影響を 及ぼした。世界的に見てもアメリカはグローバリズムという戦略の下に 中心という概念と密接に結びつくことで、多くの国々を先導した。その 過程で掲げられ、輸出された自由・平等・民主主義といった概念が、政 治的・経済的な戦略として利用され始め、中心−周縁という概念がその からくりを露呈することで理論上で一旦解体した後も、アメリカはその ような概念のゴーストと共に心理的に、またアメリカン・グローバライ ゼーションの下に作られた風景や日常として世界のあちこちに物理的に 存在し続けている。 この作品は、身体レベルでの個人的な中心−周縁という実感を、イデ オロギーとしての中心−周縁という構造と、「アメリカ」という一つの 概念に重ねることで自分の中の「アメリカ」を、構造的に、また心理的 に確認する為に作られた。 作品と私(=鑑賞者)との間の物理的、心理的、時間的な距離 中に居ながら同時に外部でもある、外国人としての暮らし 外部が中心を作り出す構図 そしてそれがたえず入れ替わっていくこと そういった分裂した要素を緩やかにリンクさせ、作品とした。 |
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